ミチカの引越し人生〜旅するようにおひっこし

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実録!入居時トラブル~大家さんの敷地内にある管理人=大家のアパート

   

 

戸数の多い大型マンションを大家一人で管理するのは不可能だが、3階建てくらいの小さなアパートや単身者向けマンションには、管理会社を利用していないところもある。
特に物件が大家の敷地内に建てられている場合は、このケースが少なくない。

私が大学生活の後半に住んでいた物件は、まさにこのパターンだった。
大家宅の背後に建てられた、全16戸の2階建てアパート。
大学から徒歩15分以内だったので、全室1Kの、学生をターゲットにした物件だ。

不動産屋を介して下見に行った時、まず大家の家のオシャレさにびっくりした。
まだ二十歳そこそこだった私の第一印象は、「あっ、お金持ちの家だ。」
それなりの敷地を持ちアパートを運営しているのだから、まあ、当然である。

下見の際は大家が不在で、家の脇を通りアパートに入った。
門は大家一家と共通で、セキュリティ面では心強い。
あまり大きな物件ではないため、特に管理の行き届いていない部分も見当たらず、家賃も手ごろだったのでそこに決めた。

結局大家とは顔を合わせないままだったが、不動産屋の話によると「ふつうの奥さん」で、特に苦情は出たことがないらしい。

しかし問題は、入居日当日に発覚した。

 

鍵を開けてびっくり!無責任大家の仕事ぶり

荷物を搬入しようとしてドアを開けると、なんと清掃が途中だったのだ!

不幸中の幸いは水回りなど大変な部分は終わっていたことだが、箒とちり取りがその辺に投げ出されたままで、部屋の一画には埃が溜まったまま。
窓や床には汚れが落ちていない箇所がある。

○月○日に引っ越します、という事実は不動産屋を通して伝わっていたはずだ。

すぐさま大家宅のインターホンを連打するも、ひっそりと静まり返っている。
すべてのカーテンはぴっちりと閉められ、明らかに長期留守の気配である。

イヤな予感がして、鍵を取りに行ったばかりの不動産屋に電話をかけると、
「ああ、そこの大家さんね、海外旅行に行ってるらしいよ~。
どうかした~?」
とのんびりした声。

イラッときたが、掃除が途中のことを話すとさすがに驚いて
「えっ、今日入居だってことはちゃんと伝えたんだけどな。」
と慌て出した。

「すぐに掃除の続きを終わらせるよう管理会社に言ってください。」

不動産屋「管理会社使ってないのよ。大家さん自分で掃除してるの。

「えっ、じゃあ途中で仕事を投げ出して遊びに行ったんですか!?
信じられない!まさか、掃除の続きを私にやれと?」

不動産屋「まさかまさか。困ったな~。」

「こちらはもう家具や家電が届いているし、家賃も発生しているんですが。」

不動産屋「そうだよね…」

あまりに無責任ではありませんか?」

不動産屋「そうだよね…どうする?」

「はあ!?解決してほしいのはこっちです!」

 

まったく、今思い出しても腹立たしいやり取りである。
入居者が若い学生だと思ってナメてるんだろうか?

 

入居者がお金を払って損をするのはナンセンス

こういう時は泣き寝入りして損を一人で背負い込んではいけない。
私はこう主張した。

家具は今搬入せざるを得ないので、それに必要な掃除は自分でやる。
その代わり大家が帰って来て掃除を完成させるまでの家賃はゼロにすべき。
責任を果たさず金だけとるのは詐欺である。

こちらには1%の非もないので、まるで他人事だった不動産屋もさすがに同意し、そう大家を説得すると約束してくれた。

 

そして一週間後

海外旅行から帰宅した大家から電話がかかってきた。
初めて会話をするが、とりあえず謝罪はまともにできるようで、その日までの家賃を返してくれると約束もしてくれた。

私は友人宅に身を寄せていたが、その日の午後に清掃を終えたと再び連絡がきて、ようやく本当に「入居」できることになった。

やっと当たり前の状態になった部屋で作業をしていると、大家が菓子折りと返済分の家賃を持ってやって来た。

これが初対面。
どこからどう見ても本当に「ふつうの奥さん」である。
良い意味では話しやすいが、悪い意味では世間知らずに見えなくもない。
実際そういう面があるから仕事を放り投げて海外になど行けるのだろう。

「掃除を終わったと勘違いしていたんです。」
という言い訳には鼻で笑いそうになったが、こうしてようやくまともに暮らせるようになった。

 

一難去ってまた一難!?

…と思ったのも束の間。

なんとこの後も次々に問題が発覚するのである!

世間知らずの人は大家になるの禁止!!
誰かそういう法律作って!!

と大学生に思わせるその奥さんの大家ぶり。

思い出しただけでどっと疲れちゃったので、次回につづく!

 

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メトホルミン